本日はTLSSのスピードを重視したサッカースパイク
ストライカー717 FGのレビューになります。
本作はマイクロファイバーアッパーを使用した、軽量なスパイク。
他にもKarvoやT-FLASH FORMといった、特徴的な機能が備わっている本作。
それでは早速レビューしていきます。
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足型

まず足幅に関しては足幅E程度、つま先周り高さ標準、甲回り高さ標準程度となっています。
足幅的にはやや細身ですが、柔らかいアッパーなので標準位まではいける感覚。
ちなみに0014は今回、いつも通りの25.5㎝をチョイス。

サイズ感としては、個人的にはいつも通りの25.5cmで特に問題なかった印象。
また、タクティシャンライトほど大き目には感じませんでした。
この辺りはつま先の保形、高さの違いかと思います。

そして全体的なフィット感としては、マイクロファイバーらしいぴたっとした履き心地という印象。
ただ、起毛材によるソフトさもあるので、純粋なマイクロファイバー×化繊という感覚でも無いです。
個人的にはこのフィット感の部分は問題なく、概ね快適な感覚で着用できました。

一応概ね、と記載したのは左だけかかとの靴擦れが出そうだな、というのは感じたので。
とはいえこの辺はかかとの形状による、個人差の部分も大きいので気にしなくていいかと…。
ただ、丸みのあるかかとの方が良いのは確かです。
アッパー前足部

まずアッパー前足部にはマイクロファイバーを採用。
このマイクロファイバーに加えて、樹脂プリント加工が追加されています。

このマイクロファイバーは前述通り柔らかく、程よい厚みで心地いいフィット感に。
また、樹脂プリントも違和感なく、動きに影響を与えませんでした。
タッチ感 サッカー

まずこの前足部のタッチ感に関しては、マイクロファイバーらしさが感じられますが
上質なマイクロファイバーという印象で、僅かにソフトで、柔らかなタッチ感になっています。
加えてそこにグリップが乗る、という感覚。

基本的にクッションは無いので、ソフトさはほぼ無いのですが。
一方で起毛材によるわずかな隙間で、それがわずかなソフトさに繋がっている印象です。
そして樹脂プリント×表面の凹凸で、グリップ性は思った以上にかなり効く感覚。

もちろん、ボールコントロールを重視したモデルほどのグリップではありませんが。
それでもコントロールを確実にアシストしてくれる、ズッと効くそんなグリップ感です。
なので、マイクロファイバーのダイレクト感だけでないのが面白い感触でした。
中足部

そしてアッパー中足部にも同じくマイクロファイバーを採用。
更に甲部にはニット素材を用いています。
この辺りのフィット感も前足部からシームレスで、心地いい感覚。

また、内側面はロゴもなく、自然とフィットする感覚。
甲部のニットも足に沿って伸びるので、中足部はかなり快適です。
仕様的にも問題になるようなところは無い印象で、ここは良い感覚です。
トラップ感 サッカー

そして中足部のタッチ感は前足部同様に良い感覚。
こちらはシームレスに、前足部と近い感覚でタッチできるのが良いところ。
樹脂プリントは無いですが、元々凹凸が少しついているので滑る感覚もなし。

もちろん、前足部の樹脂プリントがある部分の方がよりグリップは効きますが。
とはいえ問題ない感覚でタッチすることが出来るかと思います。

この辺りは強烈なものはないものの、シンプルにボールを感じられる感覚。
普通に良い感覚でプレーできると思います。
ホールド感 ラグビー

そして、鋭い切り返しや踏ん張るのに大切なホールド性ですが。
ここは及第点くらいかな、と思います。
おそらく人工芝だからというのがあるので、天然芝で良い状態なら問題ないはずです。

というのも、グリップ性が人工芝に対しては比較的強いので
そのため、ズルっと足が中で動く感覚が出ることもありました。
ただ、元々ベースは天然芝向けだと思うので、天然芝ならといったところ。

この辺りは同じTLSSのタクティシャンライトなんかは結構壊滅的でしたが
今回のストライカー717は割といける印象があります。
とはいえ強度が高くてしっかりしている訳ではないので、人工芝で使うのは多少考えないといけないかと思います。
アッパー後足部

アッパー後足部、かかとにはヒールカップが採用。
加えてソールから巻き上げたヒールカウンターもありますが、そこまで強くはありません。
ただ、タクティシャンライトの時のような柔らかさではないので、ある程度問題ない印象。

加えていうと、今回は人工芝でレビューしているので。
天然芝での使用であれば、これくらいでも多くのケースで問題ないかなとは思います。
また、ホールド感自体はしっかりしているので、その辺は良い所だったかと思います。
蹴り心地 サッカー

そしてサッカーボールの蹴り心地については、シンプルな感触。
甲部がニットなので、ダイレクトに捉える感覚がありますが…
やはりこの辺はTLSSで共通しており、後足部の安定性が低めです。

良くも悪くも、T-FLASH FORMのクッション性はかなり効果を発揮しています。
衝撃自体を緩和してくれる印象で、これ自体はなかなか良いです。
ただ、そこまで強くない、安定性の高くない後足部なので
なんとなく若干、いつもと感覚が違う、蹴るポイントがズレる感覚はあります。
逆に軸足をそこまで踏み込まないようなキックであれば、影響は少なめな印象でもあります。
この辺の扱いにくさというか、感覚的なズレは使い込むことで減らせる気もしますが。
とりあえずいきなり試合で履く、とかはやめた方が良さそうです笑
※これはどのスパイクでもそうですが…笑
蹴り心地 ラグビー

また、ラグビーボールの蹴り心地に関しても同様で、キックの種類によっては感覚のズレが出る印象。
これは慣れればいけるんでしょうが…という感じです。
サッカーボールよりも踏ん張らずに蹴れるのもあるのですが、それでも影響はある印象。

ただ、サッカーよりは繊細さというより、飛距離の方が大事だったりするので。
そういう面では、芯で当たれば大きな問題にはならなかった印象です。
この芯で当てる、というのに慣れがいるという話ではありますが…
この辺はタクティシャンライトに似たような課題になっています。
ただ、タクティシャンライトほどの不安定性ではないので
特にラグビーではドロップ、コンバージョンキック以外ではそこまで違和感を感じないと思います。
例えばハイパントや、グラバーキックなんかは概ね問題ないかと。
とはいえそういう気づかない程度のズレ、癖はあるので、慣れておく必要はあると思います。
アウトソール

そしてアウトソールには、天然芝メインで使用できるFGソールを採用。
ただ、一応メーカー公式でも状態の良い人工芝では使用可、というソールです。

このソールは前足部内部にKarvoと呼ばれる高反発素材を配置。
加えて、かかと中心にT-FLASH FORMと呼ばれる高反発衝撃吸収材も使用しています。
このクッションと反発を持たせながら、FGっぽく仕上げているのが本作です。

ちなみに夏場とはいえ、ソールの強度はこのようにそこまではない(Karvoはしっかりしてる)ので。
あくまで天然芝用か、健脚向けという感じです。
スピード
このスピードに関しては良い感覚でした。
シンプルにKarvoの反発性が心地よく、また無理に反発する感覚も無いです。
加えて、スタッドも人工芝でしっかりグリップしつつ、思っていたよりは抜け感も良いのが〇。

そしてスパイク自体が軽いのも嬉しいところ。
履いてる感覚が少ないくらい軽いのと、反発をしっかりもらえる素材なので
かなり軽快に前に進む、タッタッと進む感覚があります。

また、ソールのグリップ自体は人工芝だと割と強いものの、Karvoのおかげで引っ掛かりすぎない印象。
このスピードは普通に良い感触でした。
ステップ

このステップ、切り返しに関しては、ここも良い天然芝ならいけそうという感覚。
人工芝に対してはちょっとグリップが強いので、アッパーのサポートが間に合わない印象。
とはいえ、ロースピードからの切り返しとかは全然問題ないです。

また、この切り返し等でT-Flash formが良い仕事をしており
衝撃を緩和してくれるので、急なストップでも衝撃がマシな印象は受けます。
やはりフォーム材自体が悪いという話ではなく、組み合わせでちょっと悪い面も出てることがある印象です。

ちなみに特にグリップが強いのは後足部で、前足部は人工芝でも多少はいけるかな?という感じ。
なので、メイン天然芝用としてやはり考えるのが良いと思います。
人工芝で使うなら、MGソールを選んだ方が良いですね。
まとめ

今回はTLSSのサッカースパイク、ストライカー717 FGを実際に履いてレビューしました。
まずは軽量性、そして程よい反発性、マイクロファイバーのフィット&タッチが良いところでした。
一方で安定性や強度面というところで、まだ課題があるようにも感じます。

とはいえ、天然芝での使用であれば課題は多少解消されるという所や。
加えていうと少し手を加えれば、例えば高機能なインソールを入れたりで即戦力級にはなる印象です。
なので、Jリーガー等が履くのはなんとなく理由はわかるかと。

とはいえ一般ユーザー的な視点でいうと、アシックスやミズノの方が断然良い印象。
個人的には面白いので好きですが、人におススメするかと言われると…
ご興味のある方は試してみてはいかがでしょうか笑
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