本日はよくある光景だと思うのですが、サッカーのトレーニングシューズ、所謂トレシューを普段履き、通学に履かせるのはあまり好ましくない理由について掲載していきます。
トレシューを普段履きにするデメリット
トレシューを普段履きにするデメリットとしては、以下のことが挙げられると考えています。・足への衝撃を分散しきれない
・サイズの兼ね合いが難しい
・パフォーマンスの低下につながる
以下に理由と弊害について掲載します。
衝撃緩和しきれないとどうなるのか
まず衝撃緩和しきれない理由として、トレシューの使用用途が挙げられます。
トレシューというのは人工芝や天然芝、土の上を2~3時間、サッカーのトレーニングをする為に作られているシューズ。
素早く、速く動く事が必要であり、足裏でボールタッチ感も必要なシューズです。
そのため、底は薄めの事が多く、クッション性も最低限しかありません。
引用元
また、足の状態も子供の方が柔らかい事です。
6~8歳ごろに大まかな足の形が出来上がるとは言うものの、しっかりとした骨になるには20歳頃まで実はかかります。
18歳ごろを目途に足の成長は終わるのですが、それでも微妙に20歳位までは完成されていない状況が続きます。
引用元
完成されていない未熟な足で、クッション性の低すぎるトレシューを、下地の硬いコンクリートのような場所で日常的に履いていたら。
当然ですが、足部に変形が発生しやすくなると思われます。
特に発生しやすい可能性のあるものはかかとの骨の倒れこみや、脂肪層の潰れ。
元々かかと回りには衝撃吸収能力が備わっていますが、それはあくまで柔らかな土や芝生といった自然を走る程度の、そもそも持ち合わせている吸収能力。
その吸収能力の限界をオーバーさせるような衝撃、荷重、負荷をかけさせる現代のコンクリート、そこにトレシューは足を壊す大きな要因になり得ます。
端的に雑に言うと、トレシューを普段履きにさせることで、
極度の偏平足になる
↓
・素早く走れなくなる
・高くジャンプできなくなる
・膝が痛くなりやすい
・うまくバランスが取れない
サイズの兼ね合いが難しい理由
普段履きに適したシューズのサイズと、サッカーに適したシューズのサイズには、実は相違があります。
具体的には
・普段履きは実寸+1.0cm前後
・トレシューは実寸+0.5cm前後
これは、一日中ストレスなく履き続けられるサイズ感と、2~3時間激しく動くためのサイズ感は違うからです。
どうしても大き目を買い与える方が多いとは思いますが、厳密に言えばシューズの用途で適切なサイズやフィット感が変わります。
そのため、兼用する事は普段か、サッカー時か、どちらかを多少犠牲にすることになります。
パフォーマンス低下につながる理由
トレシューを普段履きと兼用する事で、アウトソール(底)の突起がより早く摩耗する事があります。
アッパー(甲側)はトレシューだと摩耗に強いとはいえ、アウトソールはコンクリートに適した形状、硬度ではないです。
そのため、いざグラウンドでプレーする時には、底が削れていて滑りやすくなっている、という事もあります。
こうなると滑っての怪我も考えられますし、パフォーマンスという面においてもあまり好ましくないと思います。
トレシューではなく、普段履きに適したものを履かせよう
以上の3点から、正しいサイズの子供向けスニーカーを、普段履きでは履かせてあげてください。
正しいサイズで、かかとが柔らかすぎず、カパカパ浮かず、指が圧迫されないような靴選びが大事です。
また、裸足で遊ぶのも大事なので取り入れることは重要なのですが、前述したような下地の硬さや、怪我リスクに気を付けて取り入れてください。
また、もう少し大きくなってきて、よく走り回る子に関しては。
クッションが分厚過ぎない、フカフカしすぎないジュニア向けのランニングシューズを選ぶというのも一つ選択肢に入ってくると思います。
まとめ
・普段履きには普段履きに適したものを履かせる
・適度なクッションと、足の動きを妨げない靴選びが大事
・たまにはベアフットシューズも取り入れて
詳しくご自身で調べたい方は、下記の本が非常にわかりやすく解説していますので、購入してみてはいかがでしょうか。
コメント
こんにちは。
いつも記事を楽しみにしております。
さて、トレシュー に関する質問です。
0014さんの考える足への負担が少ないトレシュー とかありますか。
自分はモレリアは底が薄くて怖いので、アシックス のデスタッキもしくはデスポルチのproシリーズ(高い衝撃吸収素材が入ってるようです)を検討しております。
>>1
一概にこれが最適、というものはないのですが、ターフシューズなら仰る通りデスタッキ2FFのような、クッション性とホールド性、かかと回りの強度があるものから選んでいただければと思います。