スパイクの構造 基礎知識 中底編 2024年度版

1からわかるスパイクの構造 基礎知識

本日はスパイク(シューズ)を選ぶうえで大事な基準となる、中底について記載していこうと思います。

かかとがシューズの心臓なら、中底は背骨というべき大事なパーツ

これだけでどうこうではないのですが、結構大事なので、基本的な情報として載せておきます

中底の部位

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中底はインソールの下、アウトソールの上に位置するボード

つま先とかかとで素材が違ったり、同じだったりしますが

多くの場合、ボードが貼り付けてあります

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シューズを制作する際にも大事なパーツとなりますし、以下にも関連してくるので記載します
・全体重量
・ソールの反発感
・ソールの屈曲性
・ソールの安定感
・シューズの保形性

中底の種類


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中底の種類、材質は様々ですが

大きく分けると中底が前足部中心に配置されたものと、全面に配置されたものがあります

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比較的新しいタイプが、前足部に配置されたフォアフットタイプ

アウトソールの強度が優れているため、中底に機能を分担しなくともアウトソールだけである程度発揮できる優れた設計といえます。

ちなみにナイキでは、一部製品はプレートが入ってないものまであります。

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比較的従来型と言えるのが、全面に配置されたもの(フルレングス)

底面全てに紙や樹脂、複合素材のプレートを敷き詰めたタイプのものには、アシックスのX-FLYやミズノのモレリア2といった製品があります

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ちなみにフォアフットでもフルレングスでも、機能が大きく変わるということは無く

材質や構成、相性によって諸々に影響を与えるものとなっています

中底による影響

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中底に関してですが、硬すぎても柔らかすぎてもダメという難しいパーツです

 

靴側だけでもアウトソール、ミッドソール(中底)、インソール

そしてアッパーの設計全てが噛み合ってくるので、中底だけで良い悪いは判断できません

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この中底は、不適切だと動きにくかったり、逆に足への負担が大きくなります

特に過度に不適切なものはなりやすいため、注意が必要です

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具体例でいうと、

足部で必ず屈曲するMP関節部(親指の付け根、小指の付け根辺り)で曲がらないものは動きにくくなりますし

適度な足の内側へのねじれを生まないものも、動きにくいです

逆に中足部、後足部で曲がるものは不安定感や疲労骨折リスクの増大が懸念されます

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適切な強度がアウトソール~ミッドソールに無いと、動きにくさや怪我につながります

新品では強度が丁度よくても、使い続けているうちに強度が無くなることも多いので

悪影響を抑えるためにも、こまめな買い替えも大事になります

中底で気を付けたいこと

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皆さんに気を付けていただきたいのは、中底、アウトソール含めての話になりますが、

前足部の屈曲性が異様に硬いもの

中足部~後足部で極端に曲がってしまうもの


には特に注意が必要です

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イメージとしては、

つま先周りはしっかり曲がり

土踏まず部分は内外に程よく捻じれつつ、曲がりはしない

かかと部分は曲がらない

というバランスが大事になります

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個人的にはアシックスのX-FLY、ACROSシリーズは安心して薦められますし

ミズノのモレリアネオシリーズなんかも良いと思います

他だとニューバランスのHGモデル、アンブロのアクセレイターなんかも、比較的良いかと思います

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実際には、選手の動きや足の大きさ等の、足圧のかかり方や

グラウンド状況、使用状況でも適切なものというのは変化します

が、だいたいでOKなので、極端なものは選ばないようにしていただければ大丈夫です

まとめ

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・中底は硬すぎても柔らかすぎてもだめ
・前柔らかく、中程よく、後硬くが大事
・X-FLYとかACROSとかモレリアネオとかはおすすめ
今回は中底について記載をしました

こんなところまで普通は見ていないと思うのですが

意外と凄く大事だったりするので、参考になっていれば幸いです

足やスパイク、動きに関しての詳しい情報はNOTEをどうぞ

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