本日はナイキの最新スパイク、
ファントムGT エリート FGのレビューです!
ファントムビジョン、ファントムヴェノムが統廃合して生まれた、ナイキのコントロールスパイク。
狭いスペースで鋭く動き、正確なボールコントロールを発揮する一足となっているファントムGT。
使用してきましたので、レビューしていきたいと思います。
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HGモデルのレビューはこちら
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『足型』
足幅はD~E程度、甲部標準、つま先周り高さ標準~気持ち低めとなっています。
今回のファントムGT エリート FGはいつも通りの25.0cmをチョイス。
ややサイズ的にはHGモデル同様、大き目な印象ですが、つま先の設計上多少ゆとりをもって着用するようなものとなっています。
また、足幅部分はやや高い設計で、中敷き次第でたわみが気になるものとなっています。
実際に履いた全体的なフィット感としては、HGモデルよりも柔らかく、より吸い付くように足にフィットするのが印象的。
全体的に薄く、柔らかく、しなやかに足にフィットする印象で、つま先以外はあまり硬さを感じないものになっていました。
【フィット感】
★★★★★★★☆☆☆×3
『アッパー前足部 & タッチ&ドリブル』
まずアッパー素材にはフライニット×ナイキスキンが採用されており、表面にはジェネレーティブテクスチャーが搭載されています。
この前足部は、特につま先周りはやや硬さのある感覚で、個人的にはきつくは感じませんでしたが、人によっては圧を感じやすい印象。
前足部自体のフィット感は前述した通り、ややたわみが見受けられるものとなっていました。
ただ、HGモデルのようなハリ感と硬さはもう少し落ち着いており、薄く柔らかく足に吸い付くようにフィットする感覚が、つま先以外は顕著になっています。
そしてこの薄さ、柔らかさ、吸い付くフィット感が、ボールタッチ時の感触をより良いものに進化させています。
HGモデルよりも更に薄くなっていることで、よりボールの感覚が分かりやすくなっており、
テクスチャーによるグリップ感も上々で、違和感はないのですがしっかりズリズリ、ザラザラ効いている感覚が分かりやすくなっています。
つま先は硬さが多少あるのでここに関してはわかりにくいと思いますが、その他の部位であればその柔らかさと薄さ、グリップ感がコントロール性能を引き上げてくれるように感じる一足に。
ボールのコントロール性を大事にするサッカー部には嬉しい機能性かと思います。
【ボールタッチ】(サッカー)
★★★★★★★★★★
そしてそのコントロール性はドリブル時でも同様に体感する事が可能です。
アウトサイド部までテクスチャー(凹凸)が広がっており、そちらでも適度な引っ掛かりを感じることが可能に。
スピード自体は大変ハイスペックなスパイクではないのですが、ショートダッシュとターンに優れた機能性を発揮するソールと相まって、狭いスペースでコントロールする、スルスルと抜けていくようなドリブラーにはマッチしそうなスパイクという印象。
薄く、柔らかく仕上がったアッパーによる感覚がわかりやすいタッチ感に、適度に丁度いいサポートを発揮するテクスチャーのファントムGTエリート FGは、ドリブラーのタイプによっては効果を万全に発揮できるスパイクになるかと思います。
【ドリブル】(サッカー)
★★★★★★★★★☆
『アッパー中足部 & ホールド性』
アッパー中足部にも同様のアッパー素材が採用。
甲部~履き口回りはむき出しのフライニットが採用されています。
この中足部部分のフィット感も、前足部の良い所だけをとったような感覚で、薄く柔らかく足に吸い付くようにフィットするような、そんな印象を受けるアッパーに。
甲部のニットも伸縮性高く、ストレスはない仕上がりに。
履き口回りのニットも違和感なく足にフィットし、動きを妨げない印象。
固定性は決して高くないですが、ハイカットならではのサポート性、フィット感が心地いい印象を受けるものとなっています。
そして中足部でのパスやコントロールもかなり好感を受けるものに。
前足部よりも更に面積が広いからか、トラップやパス時のボールコントロール性、止まる感覚が分かりやすいものに。
その上で決して無理矢理止めている、違和感があるようなグリップ感ではなく、あくまで適度にグリップ性が効いており、薄く柔らかく吸い付くようにフィットしているのでタッチ感もわかりやすいものに。
コントロール性という面をみれば、かなりハイスペックな一足に仕上がっていると思います。
一方でアッパー中足部のホールド性、サポート性はそこまで高くない印象。
ソール部のグリップが高まる一方で、アッパー側は柔らかく仕上がっているので、鋭い切り返しや踏ん張る動きではズレが出やすいものに。
勿論補強はされていますが、ラグビー的にはもっとサポート強度があっても良いように感じました。
【ホールド性】(ラグビー)
★★★★★☆☆☆☆☆
『アッパー後足部~内部 & キック』
アッパー後足部、かかとにはヒールカップを内蔵。
このカップはそこまで強くない印象。
ややソフト目にかかとにフィットする感触で、滑りや脱げ感等は個人的には特にないものとなっていました。
基本的にサポート性は後足部、中足部共に高くはない一足に仕上がっているファントムGT エリート FG。
HGモデルよりはかかと幅の絞りもあるうえで多少柔らかくしているので、フィットはしやすくなっていると思います。
そしてキックの感触ですが、甲部では比較的ダイレクトなボールの感触を受けられるものになっています。
テクスチャーの引っ掛かりよりも、ダイレクトさが先に感覚としてはわかりやすい印象です。
ただ、引っかかっていない訳ではなく、違和感のない高いボールグリップ力は健在。
カーブをかけようとすると引っかかる感触が分かりやすく、グッと曲がるような印象を受けられます。
ただ、軸足に関しては強いサポート性はなく、あくまで適度といった印象。
ブレやズレが出る程ではないですが、必要があれば何かしらのサポートをした方が足には良いと思います。
ラグビーボールに関しては蹴りにくい、飛ばないといった事は無く、テクスチャーが効いているからか滑りにくい感触は受けられるものに。
ただ、やはりサッカーボールほどカーブの概念はないので、ボールが若干滑りにくいという点が大きなメリットになるかは微妙な所。
一方で、サッカーボールに最適化されたキッキングエリアはラグビーでも有効で、通常のパントは違和感なく蹴ることが出来る印象。
スクリューに関してもテクスチャーが悪さをする感覚はなく、自然に蹴ることが出来ました。
【キック】
★★★★★★★★☆☆
『アウトソール & ダッシュ、ステップ、パワー』
アウトソールには新型のFGソールを今回採用しているファントムGT エリート FG。
今回のソールの最大の特徴はやはりカットインです。
先端の二本のブレードスタッドは加速時、ダッシュ時のアクセルにしっかり貢献。
鋭く深い刺さりという訳ではないですが引っかかる感覚はあり、引っかかりすぎず抜けの良い感触。
加速性能が非常に高いという訳ではないですが、一定以上のスピード感は持ち合わせており、十分満足できる仕上がりに。
その次の半円ズラシの円柱スタッドは刺さりよく、グリップ性高い上に旋回性も悪くなく、違和感なくグリップ性を発揮しています。
そして最も効果を発揮するのがターン、カットイン時に鋭くグリップするL字型スタッド。
アウトサイド部のL字で急激に止まり、インサイド側のL字がギリギリまで粘ることで、高い切り返し性能を発揮しています。
この辺りはラグビーのステップというよりは、サッカーのターンでやはり効果を発揮しそうな設計になっており、体感上もそう感じる印象を受けるものに。
(※反転とか、180°切り返すのに強いです)
サッカーでのボールキープ時や、そこからの鋭いターン、切り返しで特に威力を発揮するグリップ性能、アジリティ能力となっています。
場面としては限られるかもしれませんが、このクイックなターンに能力を割と振り切っているのが今回のファントムGT エリート FG。
ターン、カットイン、切り返しという点においては秀逸です。
そしてかかと部のスタッドも急激なストップ動作で深く刺さり、しっかりグリップする印象。
ターン性能、抜けの良さ、旋回性も悪くなく、気持ちよくプレーする事が可能です。
ただ、前述した通りラグビーにおける使用だと、選手によってはアッパーが頼りなかったり、ソールももっと推進力が欲しかったりするかもしれない一足。
カットインには強いので、そこを活かすのであれば問題なく使用する事は可能ですが、より鋭いスプリント、力強いヒットという点においては他の候補の方が良い事が多いと思います。
【スピード】
★★★★★★★★☆☆
【アジリティ】
★★★★★★★★★★
【パワー】(ラグビー)
★★★★★★☆☆☆☆
『まとめ』
ナイキのファントムGT エリート FG。
その高いスペックを体感することが出来ました。
高いボールコントロール性に加えて、キレのいいターン、カットインは選手によっては大きな武器になる一足。
例に漏れず耐久性やサポート性は高くないので、サッカー部の試合用というスパイクになっています。
一方でラグビー的にはそこまでおススメするようなポイントがあるスパイクではないものに。
もう少しアッパー側に適切な部位に適切な強度が出てくると、サッカー的にもラグビー的にもより良くなりそうな一足でした。
ラグビー総合評価
58/80
サッカー総合評価
66/80
ではでは
詳しい製品解説、個別質問可能なマガジンは下記に掲載
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