ちょっと前からですが、アディダスのランニングシューズ、ボストン12が出ているので解説しておきます
先日ゲルカヤノ30の記事をアップしたら、意外とランニングシューズの新作も気になる方がいるようなので、今後はちょいちょい、時間があれば記事にしようかと
※サッカースパイクの新作とか沢山出てる時はたぶん難しいです
ちなみにボストン11は一応持っていて、過去にもレビュー済み
基本的なスペックはランニングストリート365さんとか、ラントリップマガジンさんとか見て頂ければ
僕の方では主観で、デザインから意図をさくっと読み取って、面白い所だけ解説しておきます
快適性を意識したアッパーが面白い
デザイン、設計から紐解いていくので、実際モノみたら判断が変わることもあるんですが笑個人的にアッパー部分で面白いなーと思うのはこの辺り
例えば靴紐の所は、下の方がフックで、上の方が普通に通す設計となっています
フックの形状だと引っ掛かりが甘くなりやすいので、前足部域(MTP関節~中足骨)の圧迫ストレスを軽減させる仕様だったりします
上部はしっかりと止めるようになっているので、靴底に採用された高反発グラスファイバーロッドの反発も受けとめられるような仕上がり
そしてつま先、拇趾側にちょっと補強材が入っているのもポイントで
小趾側と違ってこの向きに入れる事で、親指側の高さを保持するような意匠のように見えます
要するに、親指高く、小指低くなっているヒトの足に合わせて強度を変えているだろうというお話
他にも良いシューズの大原則である、かかと細く、つまさき広くといった形もみれば出来ているのがわかる仕上がり
シュータン上部のカッティングも筋腱の動きを阻害しない位置でカットしているので、ストレス少ないはずです
後はこの辺微妙なんですが、かかと後端には履きやすいように取っ手をつけて(プルタブ)いて
踵骨の内外反を抑えるテープなんかも貼ってあります
かかとに比べてミッドソール、ソールユニットが広くなっているので、それも含めて左右への安定性は割と高い感じですね
アウトソールは中級~エリート向けながら、一応エントリー層も狙ってる感
SPORTIVAさんよりそして面白いのがやっぱりソール
中の高反発ロッド、かかと中央部がくりぬかれてて、中足部に幅を持たせつつ、前足部は拇趾のロッドが横にも伸びている所、注目です
かかと中央部が抜かれているのでかかとが真ん中に収まりやすく
圧迫したくない部位は避けているものの、中足部の剛性を高めるために幅を出し
一般的な拇趾~第二趾側で荷重が抜ける事を想定しての横伸び
納得の設計ですよね
逆にこれ、O脚とかサッカー、ラグビー系だと結構相性が別れるところで
勿論そんな層を考えてシューズ作ってる訳じゃないと思うんですが、内側の強度を上げて外側を減らしている設計です
接地を柔らかくしつつ、蹴り出しで足趾に負荷をかけにくくする、その上でちゃんと拇趾にかかるようなガイドラインもしいてあるんですが
つま先が内側を向きやすい人、O脚の人、外に荷重がかかりやすい人なんかは、つま先まで外側荷重でいってしまうとちょっとしんどいかなーと
あくまで、スムーズに乗れる方の方が相性が良い気はします
後は一応エントリーランナーにも対応するような、ソール底部の広がりやかかと中央での収まり等々があるわけですが
シューズ的にはミッドソールの切れ込み等をみるとわかりますが、少なくともミッドフット、フォアフットでも可みたいな意匠設計になってます
一般的にはかかとからついて走る方が多いように思うエントリーランナー向け、というよりかは、ミッドフットくらいで接地、ラン出来る人の方がシューズの真価は発揮しやすい仕上がりです
なので、一応全般対応みたいな感じで売り出されてますが、真価を発揮するのはある程度走ってフォームも良い感じのランナー、の方が相性良さそうです
まとめ
・履き心地を考えて作られたアッパー
・初心者にも扱いやすいように設計したアウトソール
・真価を発揮するのは中級者以上、ちゃんと拇趾球にも荷重がかかる方
シューズの意図的には中級者~上級者向け、だけれども初心者もおいていかないように設計している印象です
また、気が向いたらこんな記事も出しておこうと思います
アディダス公式へはこちらからどうぞ
コメント