本日はアシックスのターンを重視したサッカースパイク、ウルトレッツァ3のレビューになります
ウルトレッツァ3はカンガルーレザー、そしてモーションラップアッパーを採用した一足
早速レビューしていきます!
詳しい解説 販員様向けはこちらからどうぞ
足型
足幅はE~2E程度、つま先周り高さ標準、甲標準程度の設計になっています
今回0014はいつも通りの25.0cmを購入しましたが、サイズ的にはいつも通り、丁度いい~やや小さめな印象を受けます
サイズや足形的には以前までと同じような感覚、近い感覚で着用出来ますが、全体的なフィット感は以前とは少し違う感覚
今までのソフトな、包み込まれるようなフィット感ではなく、より吸い付くようなフィット感に変化しているのは留意する必要があるかもしれません
イニエスタ選手がもう履いていないからなのか、特に中足部以降は薄く、吸い付きホールドするフィット感が特徴に
今までの包み込むような、肉厚ソフトな履き心地から変化しているものとなっていました
アッパー前足部
アッパー前足部にはカンガルーレザーを使用したアッパーを採用
前作からステッチが復活し、よりソフトなレザーになっているのが本作の特徴
履き心地もソフトかつ、足馴染みがかなり良くなっており、すぐに馴染んでフィットする感覚
前足部は比較的、前作までのソフトさを維持しつつ、足馴染みがかなり良くなっている印象です
タッチ感 サッカー
前足部のタッチ感に関しては、レザーらしい柔らかさとソフトさが特徴に
前作よりも更にソフト、それでいて繊細さも感じられるレザーが好感触です
また、前作では気になっていた、ボールが滑る感触は今作ではなし
レザーのソフトさ、ステッチパターンで滑るということも無いように感じます
このレザーのソフトさ、足馴染みの良さ、繊細さは前作から大幅パワーアップといった所
前足部のフィット感、タッチ感は良くなった印象を受けました
中足部
アッパー中足部にはモーションラップアッパーを採用
伸縮して戻ってくる素材を採用しており、このアッパーのフィット感が前作とは全く違います
馴染みが良く、伸縮して足にフィットする上、ハリがあってサポート性も感じられるのがモーションラップアッパーの特徴
足に吸い付くようにフィットしつつ、ホールド性も兼ね備えているのが面白い感覚です
シュータン部も少し硬さが出るので、履き始めこそわずかに違和感を覚えましたが、ものの5分程度で感じなくなる程度の違和感
この中足部が薄く、吸い付くようにフィット&ホールドする感覚は、今までのウルトレッツァシリーズには無い履き心地となっています
トラップ感 サッカー
中足部は前足部と素材が違うので、感覚としてはかなり変わる印象
より薄く、少しハリのある感覚で、ソフトさはなく薄さを強く感じます
前足部のソフトさとは打って変わって、こちらは薄さと、軽く弾く感覚があるものに
結構ギャップがあるので、こういうギャップがあるのが苦手な方には良くないかもしれません
代わりに前足部よりも、ボールと足との感覚が近く感じやすいのは良いところに
フィット感的にはモーションラップアッパーは面白い、良い感覚なので、これはこれで良いかなと思います
ホールド感 ラグビー
鋭い切り返しや踏ん張るのに大切なホールド感ですが、ここの評価はかなり難しいです
というのも、身体的に問題なく扱える人と、扱えない人に大きく分かれるからです
感覚としては、モーションラップアッパーが吸い付いてホールドするので、触った感覚以上にホールド感は出ています
個人的には切り返したり、鋭く動いてもブレなく、ズレも無い感覚
ホールド感もありますが、かかと周りが柔らかいので、そこはネックになり得ます
ウルトレッツァはヒールアップも入っているので、ここが人を選ぶポイントとなっています
前方向~斜め前方向に進む場合は多くの場合、問題ないホールド性を発揮するので、そういう動きが多い場合は問題になりにくいウルトレッツァ3
ストップバック、真横へのカットは、組み合わせ次第でサポート性が足らなくなる可能性があるかと思います
アッパー後足部
アッパー後足部、かかとにはヒールカップが採用
今作はこのかかとがかなり柔らかく、サポート性としては低めな印象
ただ、モーションラップアッパーがフィット&ホールドするので、カップの弱さをカバーしている感覚です
下地が柔らかい天然芝、土の方がより適しやすい印象を受ける今回のウルトレッツァ3
モーションラップアッパーで、吸い付いてサポートするのが面白い感覚となっています
蹴り心地 サッカー
サッカーボールの蹴り心地については、モーションラップアッパーの少し弾く感覚が顕著
前足部はソフトさが強く、甲部は弾く感覚が強めです
前足部はレザーらしい感覚で、甲部は人工皮革らしい弾く感覚という、タッチ感と同じく結構違いが出ているのがウルトレッツァ3の特徴
弾く感触で飛距離が伸びるほどではないですが、それでも甲だとスパン!と当たって気持ちよく飛んでいきます
この前足部と中足部で、タッチ感も蹴り心地もかなり違うのはウルトレッツァ3の特徴に
ここも感覚的に合う人、合わない人は出てきそうです
蹴り心地 ラグビー
ラグビーボールの蹴り心地に関しても同様で、甲部で少し弾く感覚に
飛距離はそう大きく変わる感覚は無いですが、バチっと当たる感覚は心地いいです
ただ、サッカーでもなのですが、ヒールアップ×かかと強度低めという構成なので、かかとの安定性はそれなり
ひし形のスタッドでグリップ性、安定性はある程度あるのですが、ガチっと支えてくれる感覚はありません
キックに特化しているスパイクという訳でもないので、問題ないっちゃ問題ない仕上がりではあります
ただ、いきなりヒールアップ5mmにすると、接地の感覚は結構変わるので、もし試合で履くなら慣れておくのをおススメします
アウトソール
アウトソールには土、人工芝、天然芝で使用できるウルトレッツァ専用ソールを採用
ヒールアップ5mmクッションや、ターンの動きを追求したソールであるのが特徴の一足
円柱ベースに加え、ターンの動きに最適化された三角スタッドを採用し、とことんターンに特化しているのがウルトレッツァのソール
ターンで最も強みを発揮する仕様となっています
スピード
スピード感に関しては加速のポジションがとりやすい印象
軽い前傾で、加速しやすい姿勢をとりやすくしてくれるので、瞬時の加速がスムーズな感覚です
ギミックとして強い反発性、グリップ性はありませんが、適度な前傾を保持する事による鋭い出足が特徴に
また、ヒールアップでアキレス腱~ふくらはぎを中心とした部分の負荷を減らしてくれているのも実感できます
スピードに優れるスパイクであれば、アシックスでもACROS PRO2やX-FLY PRO2といったスパイクがありますが、ウルトレッツァ3でも問題は無い印象
スムーズな加速、スプリントが特徴となっていました
ステップ
ステップ、アジリティに関しても、個人的には問題ない感覚
ヒール周りが柔らかいので人を選ぶとは思いますが、モーションラップアッパーがある程度ブレを抑えてくれる印象を受けます
ただ、ヒールアップがあるため、止まるようなステップはやはり若干不向き
クッションフォームの不安定性はないですし、ダイアモンドのスタッドで安定性はあるものの、基本的には前へ加速しながらのステップの方が得意なスパイクです
また、捻じれの動きに対してスムーズなので、反転する動きや、大きくターンする動きをよりスピーディーに、スムーズにするのは今作でも体感できるものに
このターン動作のスムーズさが長所なので、サッカーだと中盤でターンの多い選手にこそ、使ってほしいスパイクとなっていました
まとめ
アシックスのターンを重視したサッカースパイク、ウルトレッツァ3のレビューは以上となります主に上記の3点、加速力、フィット、ターンに優れたスパイクで、特にターンは他には無い感覚となっています
今作はモーションラップアッパーで、吸い付くようなフィット感も生まれており、独特の感触がある一足に
色々と面白い一足なので、ターンが多い、得意な選手は試してみてはいかがでしょうか
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