2010年の論文ですが、人工芝と天然芝でのキックの違いを調べたものがあったのでシェアしておきます
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17人の男性に、人工芝と天然芝でキックモーションを測定、同じようなスピードで入り、蹴ってもらったところ
人工芝の方が最後の一歩を強く踏み込み、かつかかとが外反しやすいという結果が出ています
逆に天然芝では、最後の一歩を緩く踏み込み、かつかかとがそこまで外反しないということ
最終的には、論文ではグラウンドと選手の相互理解を深めるために、更に研究が必要という結論に至っています
ただ、肌感的にはわかりやすく、グリップの効く人工芝では大きく踏み込んでも滑りにくく、減速せずに踏み込めた
一方でグリップが効くため、かかとが外反するような動きを強く引き出した、というように見えます
一方で滑りやすいグラウンドでは大きく踏み込むと滑るため、減速して蹴るというケースが多くなり
加えてグリップ性が低いので、かかとの外反が少なく済んでいます
つまり、人工芝の方がパフォーマンスが発揮しやすい一方で、足部内側、三角靭帯などにかかる負荷が大きくなるという見方もできそうです
※ちなみに人工芝の方が下地が硬く、逆に衝撃がきつくて踏み込みにくいというケースもあったりします
そういう意味でも愛媛FCなんかが取り組んだグラウンド改革は非常に大事なところで
練習は人工芝、試合は天然芝とかぐらい違うと、そもそも練習時のキックと試合で必要なキック動作が変わってきたりします
そうなると練習で積み重ねたものを試合では微調整しないといけなくなるので、そういう意味でもなるべく試合と同じような環境、スパイクでプレーすることが大事になりそうですね
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